電磁波と健康への影響について

電磁波とは、電気と磁気の両方の性質をもつ「波」のこと。電気の影響が及ぶ範囲を「電場」といい、磁気の影響がおよぶ範囲を「磁場」といいます。この電場と磁場がお互いに影響しあって、電磁波の「波」がつくられているのです。電磁波は一般に周波数(1秒間に生じる電磁波の「波」の数)であらわされ、いろいろな種類があります。
周波数の高いものから順に、(1)電離放射線(X線やガンマ線)、(2)紫外線、(3)可視光線(人間の目に見える光)、(4)赤外線、(5)電波(テレビ、ラジオ、パソコン、携帯電話から発生している電磁波)となります。電波にも周波数によっていくつかの種類があります。電子レンジ、携帯電話は「マイクロ波」と呼ばれる周波数の高い電波、高圧送電線から発生している電波は「低周波」と呼ばれる、周波数の低い電波です。

電波などの直接影響を感じない低周波の電磁波による人体への影響が注目されています。日本ではまだ取り組みが遅れていますが、大きな課題とされています。欧米ではいち早く、人体への影響を考えて、電磁波防護基準の法制化がなされ、電磁波測定方法の規格化が進められています。
ただ、未だに研究途中であり、確定した評価までは至っておりません。それでも無視できない一貫性が報告されており、一般的には人体に有害であると認められているのが現状です。
疫学的研究では、87年の米国サビッツ博士の調査において、「2mG(ミリガウス)以上の磁場で小児白血病が1.93倍、小児筋肉腫瘍3.26倍」という結果が出ました。スウェーデンでは、1992年にカロリンスカ研究所を中心とした大規模な疫学調査の結果、北欧3国集計で「2mG以上の磁場で小児白血病が2.1倍、小児脳腫瘍1.5倍」との調査結果を発表。低レベルでも電磁波にさらされることにより、小児白血病やがんの発生率が増加する恐れが指摘され世界に大きな反響を呼びました。

私たち毎日使う携帯電話から電磁波があります。携帯電話の電磁波は「マイクロ波」と呼ばれる比較的高周波の電波を使用しています。このマイクロ波が及ぼす人体への影響として、以下のようなものが心配されています。
(1)がん発症率の上昇
(2)頭痛、発熱、目まいなどの症状
(3)睡眠や学習能力への悪影響
これらはいずれも科学的な証拠はありませんが、世界的には携帯電話の電磁波を規制しようという動きが強まってます。とくにSAR(比吸収率)という安全基準が決められています。このSAR(比吸収率)とは、身体が電磁波にさらされることで、単位質量の組織へ単位時間に吸収されるエネルギー量のこと。単位はW/kgであらわされます。日本でもSAR(比吸収率)の値が定められています。2002年に施行された総務省令により、携帯電話のSARが「2W/kg」の許容値を満たすことが義務づけられました。現在使用している携帯電話の機種や、購入を検討されている携帯電話の機種に関して、まずはSAR値を確認することを、強くオススメします。